2022年7月21日
おうち作りの中でも、とても重要な部分のキッチン。
現代では、昔のように「台所」という独立した空間ではなく、LDKの一部としてのキッチン空間をつくることが殆どですから、ダイニングとの位置関係やその他の水まわりとの位置関係、パントリー設置...生活動線などさまざまな要素を考えることが重要です。
今回は、キッチンの形やレイアウトについてのご紹介します。
皆さまにとって、理想のキッチンはどの形でしょうか?
最も一般的なキッチンの配置です。
シンク・作業スペース・コンロが一列に並び、ダイニング側と対面にある位置関係は小さなお子様にも目が届きやすく、お子様の様子を見ながらお料理ができるので安心できます。
キッチンを囲むように腰壁を設置することで作業中の手元を隠すこともでき、急な来客の時も安心。また、食事中もごちゃついたキッチンを目にすることがないので気持ちよく食事をすることができます。
背面には、食器棚や家電スペース、ゴミ置き場を設け、最小限の動線で使いやすいところが対面型キッチンが最も採用される理由の1つでもあります。
壁面と接していない、独立した島のように設置されているのがアイランド型キッチン。
おしゃれなデザインや開放感を重視したいかたに人気のキッチンです。
壁から離れて独立しているため、キッチンが空間全体の主役になるので空間構成をするうえでも要になる大きな役割を持っているのがこのキッチンの魅力でもあります。人を招いてパーティーの多いおうちは魅力的で楽しそうですね♪
また、ワークトップはフラットで、グルグルと回遊できる動線なので、複数人で楽しみながらお料理を楽しむこともできたり、テーブル替わりにもなるので朝忙しい時間はささっとここで朝食をとることもでき、食事の準備⇒配膳⇒片付けを1箇所で済ませることもできるのも魅力の1つです。
ただし、デメリットも多いのがアイランド型キッチンでもあるので採用するにあたっては注意が必要です。
▣ キッチンが丸見え
開放感があるということは丸見えになってしまうということ。キッチンの上に置くものはどの角度からも丸見えなので、常に整理整頓をしておく必要があります。
▣ 間取りに制限
存在感のある大きなアイランド型キッチンは独立していることから、通路になる部分を確保する必要があるので広めのLDKやキッチン空間を広くする必要があります。
▣ 価格が高い
普通のI型キッチンと比べるとキッチン本体の価格が高い傾向にあります。壁に接していないのでレンジフードをセンターフードにする必要もあり、何かと価格UPの傾向にあります。
価格を抑えて、アイランド型キッチンのように独立したキッチンをつくることもできます。I型キッチンをぐるりと3面腰壁を設置することでアイランド型キッチンのようにすることもでき、この場合はセンターフードにするくらいの費用UPで抑えることができます。また、腰壁をまわすことにより手元を隠すことができるのもメリットの1つ。カウンターを造作すれば簡単な食事をとることもできたりと魅力的なところも◎…ただし、複数人でお料理を楽しみたいかたには少々不向き△
一部が半島(ペニンシュラ)のように突き出した配置のキッチンです。
加熱調理機器側が壁に接している半島型が一般的で、ワークトップはフラット対面なのでダイニングへの配膳もスムーズで、アイランド型のように複数人でキッチンを囲むことや「調理しながら」「片付けながら」コミュニケーションをはかれるのが特徴です。
アイランド型ほど存在感はないのと、スペースの確保も比較的なくて済むので人気のキッチンですが。手元を隠せないキッチンなだけに注意は必要です。
2列に配置されたシンクと加熱調理機器が相対に配置されるので、振り返る(回転する動作)のみでシンクと加熱調理の作業をすることができます。
動線は短くて済むのもこのキッチンの特徴でもあり、キッチン幅も短くて済むので間取りの制限が多い場合や狭小住宅にも向いています。振り返る動作をすることが多いので、床が汚れやすいのがデメリットではありますが、床材を変えることでデメリットも克服できそうですね。
その名のとおり、シンク・作業スペース・加熱調理機器がLの字に配置されたキッチンです。
90度体を捻る動きで済むため、作業効率が高いのが特徴です。独立したダイニングキッチンにも向きますが、1辺をを対面にすることで作業効率が良く、対面型の開放感や安心感を得ることもできます。
壁の一面に一列にキッチンセットが並ぶこのレイアウトは、独立したキッチンには使いやすいかたちです。冷蔵庫のレイアウトによっては、キッチン幅が広いと動線が長くなり疲れてしまうので注意も必要です。
デッドスペースがないので収納効率も良くすることができます。お料理をお一人で集中して作業したいかたにはぴったりのキッチンです。
つながった3方の壁を使い融通性のあるレイアウトが可能です。作業スペースにゆとりがあるため、収納力にも優れ、お料理好きにはぴったりのキッチンです。
独立型にも、一面をオープンにしたセミオープンにも対応できます。ただし通路と作業空間の両方を兼ねているので、幅が狭いと窮屈に感じてしまいますのでU型を採用するときには通路幅に注意が必要です。
比較的広いスペースをとれる間取りでは使いやすいキッチンになりますね!
基本はここでご紹介したキッチンの型になりますが、シンク・作業スペース・加熱調理機器のレイアウトはカスタマイズすることもでき、オーダーメイドも可能です。
ご予算があるなかでも、ご家族ごとににフィットした使いやすいキッチンをキッチンスペシャリストの私とぜひ一緒につくり上げてみませんか。
今回はキッチンのかたちについてご紹介いたしましたが、素材・デザインに拘ったキッチン空間や収納についてもご紹介できればと思います。
では、また!