奥様のご実家を二世帯に改修しました。
主に2階をK様のご家族の空間に。
以前、他のご家族がお住まいだったご実家。
K様ご家族とご両親の、新しいご家族の新しいライフスタイルに合わせてご提案しました。
“ヴィンテージすぎないカフェ”
というのがお客様のご希望。
藤沢の“484Cafe”のイメージがまさに好みということでしたので、デザインイメージは“N.Yブルックリンスタイル”でご提案。
【ブルックリンスタイルとは…】
アメリカ合衆国ニューヨーク州ニューヨーク市のブルックリンは、もともとは工業地帯だったそうで、歴史的建造物も多いエリア。
アーティストやデザイナーたちがたくさん住んでいることでも有名です。
レンガやタイル、革製品、金属、味のある木などを使って、シンプルなものとヴィンテージなものを組み合わせて作り、スタイリッシュに見せるのがポイントです。
日本でもこのスタイルは、おしゃれなカフェなどで目にするようになりました。
お友達を呼びたいとのことで、対面式のオープンなキッチンをご希望されていましたが、空間の形状やスペースの関係上、ダイニングテーブルをキッチンの横に配置するプランでご提案しました。
キッチンの天井はダクトスペースとして一段下げ、レッドシダーをランダムに貼ることによりラフ感を出し、カフェの様な雰囲気を演出しました。
スターバックスを意識して、レンジ側の壁を一部グリーンのタイルで施工しました。
ブルックリンスタイルデザインでは、一部にN.Yの地下鉄の駅に使われるサブウェイ タイルを使うことが多いので、キッチン腰壁に使用。
サブウェイタイルの魅力は、白さが作り出す清潔感です。
ただ単に明るくするのではなく、背景にある“ニューヨーカーにとっては伝統を感じさせる素材として定着している”というトラディッショナル(伝統的)感が、空間をキリッと引き締めてくれます。
キッチンの吊り戸はアイアン&ウッドで造作。
こちらは“お酒が好きなお友達を呼んで、おもてなしをしたい”とのお客様のご希望で造作しました。
吊り戸の下にワイングラスの引っ掛け用金物も設置して、カフェバーの雰囲気に。
ダイニングには、写真立てや小物を飾りたいとのご希望で、棚を設置。
ブルックリンスタイルデザインでは、一部にブリックタイルを使うことが多いのでリビングの壁の一部をブリックタイルに。
ブリックタイルとは、セメント等と石材を砕いたものを混ぜ、薄くスライスしてタイル状にしたもの。
つまりセメントを基材に、石やレンガを混ぜて「石材風」「レンガ風」にしたタイルのことです。
軽量レンガとも呼ばれています。
軽くて施工の幅がある上、長い年月を経て使い込まれたレンガの素朴な風合いを再現した様な質感が、室内のアクセントとしてインテリアのデザイン性を高める素材です。
テレビボードはメーカー(ウッドワン)の既製品ですが、既製品ながら、シンプルで造作の様なデザインでしたので採用しました。
調湿効果のあるゼオライト(AZウォール)で施工しました。
【ゼオライトとは】 強力な吸着力を持つ天然鉱石で無数の微細な気孔を持った多孔質粒体です。 ゼオライトの持つ、微細な気孔が空気中にある水蒸気を閉じ込めたり放出したりと室内の湿度を一定に保つよう調整するので、年中快適な室内環境をつくります。
クロスのときと比べて、奥様はお料理後の匂いが気にならなくなったとのことです。
キッチン前にはパントリーを兼ねた収納スペースを設置。
パントリーですが、奥様は“収納が少ないのでいろんなものを収納したい”とおっしゃっていました。
廊下に面するダイニングや寝室の既存の小窓を、ドアと同色の黒で塗装することにより全体の統一感を出しました。
1階のペットの洗い場だったお部屋を、ご主人の書斎に改修。
もともとあった外との出入り口は明り取りの小窓に変更し、ご主人のお好みで空間全体を落ち着いたダーク系でコーディネート。
壁紙クロスはご主人にセレクトしていただきました。
照明はなるべくシンプルにしたいとのことで棚埋め込み型ダウンライトを採用しました。
パソコンや趣味のゲーム機器をおきたいとのことでネット環境を整えました。
シンプルで収納ができる洗面化粧台を設置しました。
アクセントとして一部にモザイクタイルを貼りました。
一部をアクセントクロスにしてポイントに。
建具やタイルなどブルー系で統一。
鮮やかな青い扉のカラーはお客様のセレクト。
2階の洗面室にはユニットバスがありましたが、広さの関係から2階のユニットバスは撤去し、1階にて奥様のご両親と共有するようにしました。
ただ仕事の時間が不規則なご主人が時間を気にせず入れるように、シャワールームを設置しました。
新しい住まいを、新しい家族のライフスタイルに合わせて考え直すことは、とても重要なポイントです。
手洗い器付き便器を空間を広く使えて掃除のしやすいタンクレストイレ+コンパクト手洗い器に改修しました。
見た目もすっきりとした印象になる上、タンク周りを汚さず、小さなお子様でも手を洗うことが出来ます。
壁のクロス、床のクッションフロアも張替えました。
裏に空間ができるので壁でつぶしてしまうよりも、空間が利用できればと思いニッチ(飾り棚)をご提案しました。
ちょっとしたディスプレースペースは、気分転換や、季節感を演出したりと、暮らしにアクセントをつけられるポイントです。
各スイッチは、奥様のご希望のアメリカンスイッチを採用しました。
珪藻土の壁などラフな塗り壁との相性が抜群のスイッチです。
毎日目にして触れる部分ですので、お気に入りのものにこだわると、気分が上がりますね。
更に、2階で奥様がされているネイルサロンの壁紙も張り替えを行いました。
奥様がセレクトされたピンクの花柄&白木目調クロスで女性らしい雰囲気になりました。
【奥様からのコメント】
洗練されたイメージのネイルサロンより、敷居を高く感じさせない温かみのあるクロスを選びました。
通ってくださっているお客様の好みにも合いそうなものも意識しました。